べトナム北部と南部 文化や価値観の違い

べトナム北部と南部 文化や価値観の違い

 

日本の中でも、北海道と沖縄では話す言葉も違いますし、県民性も全く違いますよね。同じように、いやそれ以上にべトナム北部と南部では文化や価値観が全く違います。

言葉の違いも大きいので、北部出身の人と南部の出身の人では、会話自体も成立しないなんて事もあるぐらいです。

そんなべトナム北部と南部の文化や価値観の違いを歴史的・風土的観点から纏めてみました。

 


南北に分たれ争った歴史が南北の価値観の違いを生んだ


1945年の第2次世界大戦終戦後、べトナムの父ホーチミンがべトナム民主共和国独立宣言を行い、ほぼ同時期にフランス軍がサイゴン(現ホーチミン)を占拠し、これよりべトナム南北分断の歴史が始まります。

1975年のべトナム戦争終結までの30年間べトナムは南北に分断されていたのですが、この間北べトナムは共産主義国家であり、南べトナムは自由主義の国であったので、

特に南べトナムについてはフランス・アメリカの文化に影響を受けたので、開放的で楽観的な価値観が形成され、それが現在のべトナム南部人の気性や性格に色濃く影響を残しています。

これに対して北部べトナムは共産主義下において、ある意味社会的価値観の平衡を保つ風土を人々が敏感に感じ取り、目立たず派手な事をせず、堅実に暮らしていくべトナム北部人の特徴が形成されていきました。

こういった事から、現在のべトナム北部と南部の人々の気性や性格の特徴・価値観の差は、歴史的な要因に起因する部分も大きいという事が理解できます。

 


べトナム北部・南部の気候の差が様々な文化的違いを生み出した


歴史的な背景もそうですが、べトナム北部・南部の気候などの風土的違いも文化的違いをもたらした要因と考えられます。

べトナム南部は熱帯モンスーン気候に属し、一年を通して平均27度と高温であり、それにともない暑さを乗り越えていくために甘い食べ物や冷たい食べ物が特に好まれます。べトナムコーヒーのとても甘くする飲み方も南部発祥ですし、べトナムの伝統スイーツであるチェーも南部では甘く冷たい物が主流です。

一方のべトナム北部は亜熱帯性気候で、意外な事に四季があり、冬期には場所によっては最低気温3度まで下がる事もあります。

ですので、体を温めるフォーなどの温かい麺料理や鍋料理、伝統スイーツ チェーも温かいぜんざいのようにして食べられます。

 


べトナム伝統衣装アオザイにも違いがあった


伝統衣装のアオザイも北部では襟がなく腰帯の部分がスリムになった着物のようなデザインのアオザイが主流でした。南部の方はスリットが深く、色鮮やかで女性のボディラインを強調するような体にフィットしたデザインのアオザイが主流であったように、伝統衣装にも南北で違いがあったのです。

アオザイを仕立ててみたい方はこちらのハノイ近郊 シルクが有名なVạn Phúc (ヴァンフック)村の記事を参考に。

現在はアオザイは正装という側面と同時にファッション性を追求したものもあるので、一概には南北の差を決めつける事はできません。

 


べトナムのテト(旧正月)の習慣にも南北で違いがある


ベトナムでは旧正月の時期に北部では桃の花(ホアダオ hoa đào)を南部では梅の花(ホアマイ hoa mai)をそれぞれ玄関や庭先に飾ります。(南部 梅の花は正確には梅ではなく、ミッキーマウスの木と呼ばれる南アフリカ原産の低木で学説名『オクナ』と呼ばれる植物です)

旧正月の花の詳細はこちらのベトナム テト(旧正月)の準備の風景の記事を参考に。

ですので、ベトナム旧正月の北部の街の色合いは桃のピンクで、南部はホアマイの黄色に染まります。南部では旧正月の時期でも温暖な気候であるため、桃の花は咲きませんし、梅も咲かないのですが、その代わりにミッキーマウスの木を梅の花として代用しているようです。

このように、南北に長いベトナムの地理的特徴も南北での文化の違いに影響しています。

また、ベトナムの旧正月の伝統料理 バインチュン(bánh chưng)ですが、これは北部地方の伝統料理で、南部ではバインテト(Bánh tét)という伝統料理が食べられています。

バインチュンは四角いもので円筒形のものがバインテトです。

味の違いで言うと、バインチュンはクセのない味付けで、ほのかに餅米の香りと豚肉のうまみがあるような感じですね。

バインテトはコショウを結構使っている事が多く、コショウの辛みと餅米の風味が人によって合う合わないがあるかと思います。私はバインチュンの方が好きですね。

その他にもテトの細かい習慣の違いはあげだすときりがないです。それだけ南北での文化的な違いがベトナムには有るという事ですね。


まとめ


ベトナムは南北で全くと言って良いほど、文化や価値観に違いがありますね。ベトナムでビジネスを展開される方や、親しいベトナムの方がいる人は、そういった南北での文化・価値観の違いが有るという事を念頭においてコミュニケーションをとると良いと思います。

 

 

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