目覚ましい勢いで発展を続ける東南アジア諸国の中でも、最近何かと話題になっているベトナム。

経済発展は国力と富を国民に与え、機能性の高い電化製品や高級マンション・不動産、高級外車など経済発展が国民生活に与えるものは様々です。

良いものには目が行きがちで、悪いものには蓋をしてしまうのが人間の常ですが、その蓋では抑えきれないベトナムの深刻な社会問題となっているのが、環境汚染です。

 

大気汚染


ベトナム経済発展を支える製造業・重工業などの工業。

 

しかし、世界の経済発展の歴史には急速な工業化による大気汚染が付きもので、ベトナムにおいても例外ではなく、特にハノイ市とホーチミン市において顕著な粉塵公害などの大気汚染が深刻化しています。

実際にハノイ市やホーチミン市を訪れると、曇天の日が多く、今日は曇りだななんて思っていても、その後ニンビン市に移動すると晴天となっていた、なんて経験を何度も私自身しています。

 

この粉塵公害による大気汚染の深刻な問題として、やはり健康被害が挙げられます。

ベトナムでは近年、呼吸器系疾患を患う人の割合が高くなっていて、明らかに大気汚染が呼吸器系疾患に影響しており、有効な対策が講じられないままなら、更に重篤な疾患(肺炎・肺がん)の原因となってしまうリスクが高まります。

呼吸器系疾患は継続的な罹患環境に晒される事でリスクが非常に高まる疾患なので、大気汚染が深刻なハノイ市やホーチミン市など、人口が多い大都市での大気汚染はそれだけ罹患環境に晒される人が必然的に増えてしまう状況となります。

 

ベトナム政府としては渋滞緩和対策としてハノイ市への自動車・バイクなどの乗り入れ規制を検討しているようですが、それが大気汚染対策に即効性があるかどうかは疑問です。

 

 

水質汚染


ベトナムを訪れたほとんどの人が感じるであろう河川の水質汚染。

ベトナム都市部のほぼ全ての河川が水質汚染状態にあると言われており、生物が存在することができないいわゆる”死の川”となってしまっている河川も珍しくありません。

 

水質汚染の原因もまた経済発展による鉱工業・水産業及び家庭排水からの汚染で、工業・家庭排水の法的基準値は形上存在はするものの、その一貫性の欠如、また基準値の明確な根拠の欠如などから、遵守する風潮は高まっておらず、水質汚染も歯止めがかからない状況と言って良いでしょう。

 

水質汚染の問題として、生活用水の品質劣化や生活用水自体の確保が難しくなる事などがありますが、一番の問題は生態系の破壊です。

河川及び沿岸海域の生態系の破壊は、水産業を営む人々に深刻な収入源の破壊をもたらし、今やベトナム主要産業の一つとなった水産養殖業にも多大な影響を及ぼします。

その環境的・経済的なリスクは重大で、ベトナム政府は本腰を入れて対策を講じる必要があるのではと考えます。

 

 

ゴミ問題


先進国でもたびたび問題となってきたゴミ問題。

 

ベトナムにおいても産業廃棄物や家庭ゴミの急増に、処理施設の能力が不足しており、ゴミ回収率の低さが社会問題の一つとなっています。

ゴミの未回収は悪臭汚染や、不衛生による病気罹患のリスクを高め、特に都市部郊外の一時ゴミ集積地周辺の住民への影響が懸念されます。

ベトナムを訪れるとハノイ市やホーチミン市郊外に大量のゴミが集積されているのを目にする事もあると思います。

ゴミ処理能力の向上はベトナム喫緊の重要課題で、観光地化が進む地域においても、その観光資源の保護の意味合いにおいてもゴミ問題への意識を高めていく事もベトナムには求められてくるでしょう。

 

最後に


ベトナムには他にも沿岸海域の重工業・鋼業などの発展による油濁汚染や、大気汚染による森林地帯の消滅が引き起こす生態系への影響など、様々な環境汚染に起因する問題が懸念されており、

経済発展と平行して環境対策能力も発展させていかなければ、急速な経済発展の闇である環境汚染が思わぬ形で、ベトナム国民に更なる悪影響を及ぼしてしまう事にもなりかねません。

 

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