三菱自動車の技能実習認定取り消しに見る日本企業のモラルハザード

三菱自動車の技能実習認定取り消しに見る日本企業のモラルハザード

 

先日の技能実習関連のニュースで、

三菱自動車が溶接作業の実習計画で受け入れていたフィリピン人技能実習生に、

実習計画から逸脱した組立作業を行わせていたとして、法務省から実習生28名のうち27名の認定取り消し処分を受けたという趣旨です。

 

まあ、この記事を読んでの私の感想としては、認定取り消し処分はともかく、

実習計画から逸脱した作業をさせるなんて話はどこにでも転がっている話で、適正に技能実習計画を行うなら、当該実習生の作業変更が発生するなら、

技能実習計画変更認定を申請しなければなりません。

三菱自動車はそれを怠った訳ですね。

 

記事中に「現場担当者の認識違い」とありますが、

これはどう解釈しても三菱自動車という企業のコンプライアンス姿勢やガバナンス能力に疑問を持たせる言い分であるので、

即刻訂正した方が良いと思いますが。

 

まず、技能実習を行う企業組織には必ず技能実習責任者を置かなければなりません。

技能実習責任者は、当然必要な講習を受講したと認定された当該組織の技能実習責任を負う者が担うもので、実習計画にはない作業を行わせる場合には、

技能実習計画変更認定を申請しなければならない事は十分に把握しているはずなのです。

当然技能実習責任者を三菱自動車社内に置いていたはずですし、現場担当者の認識が違っていたなら、その認識を正すのも技能実習責任者の役割です。

 

技能実習責任者は一般的に、技能実習を統括する総務部の役職者や現場の管理者などそれなりの役職に就いている人間が兼務するのが一般的です。

現場担当者の認識が違っていたというなら、その認識違いを把握できないようなレベルの管理者を置いているという事で、組織のガバナンス能力を疑われますし、

実習計画から逸脱した作業を把握しているにも関わらず放置したとなれば、コンプライアンス姿勢に疑問符が付きます。

 

どちらにしても三菱自動車はリコール隠しや燃費データの改ざんなど、顧客第一とはかけ離れた企業体質で、自動車という人の命に関わる製品を自社商品として販売して良いのかどうかも大いに疑問です。

 

しかし、今回の三菱自動車の技能実習認定取り消しだけに留まらず、技能実習を実施している企業の内、当初の技能実習計画を完全に遵守している企業など皆無でしょう。

 

実習制度の不完全さも問題ですが、受け入れる企業側のモラルハザードも大いに問題だと考えます。そういったモラルの低い企業心理の根底には、

途上国から来た若者を富裕国である日本人から見下すような深層心理が介在しているような気がしてなりません。

しかし、いずれわかるかと思いますが、東南アジア諸国の成長速度やアグレッシブさに日本が飲み込まれるのもそう遠くない未来です。

いつまでも過去の栄光にすがり、高をくくっているようなら、30年・40年後には東南アジア諸国と日本の立場は180度変わっているかもしれませんよ。

 

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